● 夏の邸宅へ

夏の午後、緑濃い「東京都庭園美術館」で「舟越桂 夏の邸宅」を
見てきました。 (Click!)
車の通りの多い目黒通りから一歩美術館へのアプローチの森に入ると
すうっーと、涼しい風が吹いて一息。
庭園美術館に入ると、舟越氏のスフィンクスがすくっと、遠い目で見つめている。
もう、そこは別の空気が流れているのです。
旧朝香邸のアールデコの空間に、舟越氏のスフィンクス達はあたかも昔から
住みついているようでした。
私が一番気に行ったのはバスルームの「ひと」、「言葉をつかむ手」という作品。
バスルームの鏡に横顔が映り、大理石の浴槽を背に凛としたお姿。
このスフィンクスの彫刻ですが、すべて楠の木を使っているそうです。
楠は耐水性も高く、昔から仏像などに使われていた木。縄目もきれい。
きっと、森の気も入り込んでいるはず。
何か木でできたものを身につけていったら
入場料を少し割り引いてくれる「ドレスコード」も粋なはからいです。
ドローイング、版画もかなり点数があって、舟越さんの全体像が
見られます。何より、この環境で見られるのが、なんとも贅沢でした。
ところで、この美術館のある場所の隣の自然教育園、なんと6万坪の森だ。
すごい!約750種の植物に加え、これまでに鳥類100種、昆虫類約1300種、
などが確認されているそうです。東京の残された聖域かも。
今度ゆっくりこっちも探索してみたい。

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