● California academy of science

サンフランシスコの科学アカデミーは世界中で一番エコと言われている
博物館。ゴールデンゲート・パークというサンフランシスコ市内の広大な公園の中にある。
関空なども設計したイタリア人の建築家、レンゾ・ピアノによる作品で
昨年の9月末に新装オープンしたばかり。
私が行った時は、ちょうど1周年の記念イベントが開催されている時期で
ちょっと混雑していた。でもオープン時は、入館待ちができたそうだから、まだいいかも。
この博物館、建物がとてもユニーク。いわゆる環境に最大限に配慮した建築で
グリーン建築として高い評価を得ている。
なんといっても造形的にもその建物のコンセプトを一番表しているのが
「Living roof」と呼ばれる屋根。
まるで、地面がそのまま持ち上がったような有機的な丸い曲線で170万種以上の
野生の植物が植えられている。
丸い窓をはじめ、どの窓も温度や湿度にあわせて自動的に開閉して館内の
温度や環境をコントロールしている。そのほかもちろん太陽光発電、雨水の利用
温水や冷水のチューブなど、あらゆる省エネ技術を総動員。
なんといってもエコだけじゃなくて、建物そのもののデザインが面白く、
館のコンセプトを表現しているところが素晴らしい。

科学アカデミーは、熱帯雨林の環境を作り出した亜熱帯温室や、プラネタリウム、
そして水族館の3つで構成されている。
温室で熱帯の蝶や鳥を間近で眺めていたらなんだか大きな警報音のようなものが聞こえる。
なんだろうと思いつつ、カメラなどを撮っていたら
緊急警報が出たから、すぐ館外に至急避難するようにということ。
なんだかわからないまま、非常階段を大勢の他の来館者と一緒に
黙々と避難する。
ふっと来る前に見たニューヨークの9.11のドキュメンタリーが頭をかすめる。
でも誰も慌てない。静かな緊張感の中、避難する。
外に出ると、消防車は来ているものの、特に何かが起きるわけでもなく、
大勢が公園にちらばっていく。
結局、途中で出なくてはならなくなったものの、まあ何も起こらなくてよかった。
アメリカの人々って緊急のとき、もっと騒ぐのかなあと思ったら
全くそんなことはなかった。静かに、みんなでフォローしあいながら・・。
すごいな。見直してしまった。

最近の記事

PAGE TOP