早春熱海

愛犬アポロンが逝ってしまってからもう1ヶ月以上がたちました。
仕事や介護やもろもろ雑事をこなしながらも、ふと気がつくと
思い出しては、「ああもういないんだな」とその不在感にいいようのない
寂しさというか違和感を感じていました。
でも、亡くなる前のような背筋が冷たくなるような悲しみとは違って
あきらめにも似た思い、
だんだん、だんだん、少しずついないことを受け入れていくといった感じ。
本当はアポロンと行く予定にしていた熱海も、骨休みということで
行きました。東京より暖かい熱海なら、アポロンも歩けるかなと
思って予約したのですが・・。
熱海は2月初旬でしたが、梅や「熱海桜」という早咲きの桜が咲き、
まさに春本番でした。

海も見たいなあと、行ってみたものの、ここは錦ヶ浦といって絶景は絶景
なのですが、自殺の名所。
なにやらただならぬ空気を感じて、そこにあった観音様に手をあわせてそそくさと
先を急ぎました。
駐車場には、何ヶ月も放置されている車が何台も・・。
う~ん、こんな時に行く所ではなかったと(汗;)

熱海は、今まであまりに有名で避けていた部分があったのですが
街を歩くと、なかなかレトロで楽しいところではありました。
この建物は「起雲閣 」といって、三島由起夫が新婚旅行でも行ったという
由緒ある旅館を熱海市が買い取って公開しています。http://www.city.atami.shizuoka.jp/icity/browser?ActionCode=content&ContentID=1125812954933&SiteID=0
元は実業家根津嘉一郎氏の別荘。
大正時代の贅をつくした洋館と和風建築が融合し、和風庭園と
見所も多いです。「起雲閣」を定宿とした山本有三、志賀直哉、
太宰治などの文豪の資料もたくさんあります。

帰ってきて、旦那さんは毎晩愛犬の夢を見るというのですが
なぜか、この熱海を一緒に旅している夢を見るといいます。
私も何か一緒にいるような感じがしていたのですが・・。
行く途中に寄った真鶴半島では、以前にアポロンと一緒に歩いた
道になぜかまた行ってしまったり、不思議でした。
きっと今はどこも痛くなく、走り回っているのでしょう。

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