Yayoi Minowa Green journal

ドキュメンタリー映像作家の海南友子さんが監督をした「ビューティフル・アイランズ」
の試写会に行ってきた。
温暖化による海面上昇で今世紀中には失われてしまうと予想されている
南太平洋の島ツバル、イタリアの都市ヴェネツィアそしてアラスカのシシュマレフ
の今を撮ったドキュメンタリー映画。
 (Click!) 
ナレーションもBGMもなく、固定したかのようなアングルで
撮る映像。シンプルなのですが、その分力強い映像。そして
その中で自然と物語が生まれていく。
ツバルの名前は何度も聞いていたけれど、そこで暮らしている人たちの
生活や文化をはたして知っていたのだろうかと。
島が失われていくということは、その土地に根付いた文化や習慣も
失われていくとこ。そのことをツバルの人々の圧倒的な踊りと歌を
見ながら思った。失われるのは土地だけじゃないんだと。
アラスカのシシマレフでは、永久凍土が波にさらわれて、海岸が削られ
家も海に流されていく。
ここでも、アザラシを狩り、自然と調和した暮らしが失われていく。
星野道夫さんのエッセイでシシマレフはとても親しみを覚えていた場所。
海の氷も薄くなり、しろくまだけでなく、人間も狩りができなくなってきている。
監督の海南さんは、お父様の介護のためしばらく仕事を休んでいたという。
でもお父様が亡くなり、映画も見事に完成させた。
同じく介護をかかえる身としては、心から拍手を送りたいと思う。
ツバルでのマングローブ植林などに寄付される「ひとコマサポーター」
も募集中です。 (Click!)