東京の山をめぐる週末

東京の3割以上が森におおわれていることを知っていますか?
「東京には空がない」という名フレーズがありましたが
「東京には森がある」んです。
縁があって、雨の降りしきる12月の2日間、青梅周辺の
東京の山と木材事情を巡る機会に恵まれました。
昔は日本の住宅は、近くで伐採された木を使って建てられていました。
地元の木を使うと同じ環境なので、長持ちするし、何より
輸送の手間やエネルギーを減らせます。

ところが、戦後自由化で安い外材がバンバン入ってくるようになると
とたんに日本の木は売れなくなり、あまりに安いので山主も手入れをする
ことを放棄し、日本の人工林は荒れ果ててしまいました。
間伐や下草刈り、除伐などの山の手入れをしないと
悲しいかな、元気な森はできません。
土壌は弱く、土砂崩れを起こしたり、もちろん樹木もひょろひょろ
元気な木は育たないのです。

そんな現実で、資源が詰まった日本の宝の山がやっかいもの
扱いされてきた時期があったのですが、
最近またうれしいことに国産材に注目が集まっています。
使用割合も15%から30%以上に伸びてきています。
これはよく考えたら当たり前のこと。
資源のない国から考えられないほど、うらやましい環境なのですから。
ということで、今回は以前お世話になった「++(たすたす)セッション」http://tassetasse.jp/index.htmlのみんなと多摩産材の現状を見ようと
多摩木材市場や沖倉製材所、青梅の杜http://www.tamanorin.co.jp/などを巡りました。
写真は青梅の杜ですが、ここは神社や仏閣などの補修工事に使えるような
巨樹も育てています。

中でも、楽しかったのはランチに寄った「konoha-pan」さん。http://www.konohapan.jp/
多摩の森から出た薪でオーストリア製の窯で焼く本格的パン屋さん。
ランチもとっても美味でした。
もちろんお店も多摩産材をたっぷり使っています。
初夏にはホタルも見られるとのこと。
東京の山を見に来た帰りに欠かせないスポットです。

釘を使わない美しい仕口(しぐち)

そして、次の日は友人が東京の木で家を新築したということで
その素敵なおうちを建てた工務店、浜中材木店のモデルルーム「環の家」も拝見。
最近は壁で覆ってしまって、木の表情が見えない家がほとんどですが
やっぱりいいですね。
柱が見えて、梁が見えて。
大工さんの技術、日本の素晴らしい木工技術がこういう風に見えるのは。
浜中材木店では、製材で出たおがくずも無駄にしないで
「東京ペレット」http://www.tokyopellet.jp/という木質燃料にして販売しています。
ペレットストーブは憧れのひとつ。なんたってあったかいし、火が見えます。
小型なものが出たら我が家でも取り入れたいもののひとつです。

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